Ship Nurseの活動

Ship Nurse とは?

・大きな客船に乗る医療者

写真にあるような大型客船。船のサイズにもよりますが、乗客は約3000-4000人。船を動かすクルーメンバーは1000人ほど居ます。一般的にはその中に、医師2人看護師4人ほどの医療チームを編成しています。

船の医療と聞いて診療所をイメージしてる方もいるかもしれませんが、私の乗っていた客船には、集中治療ができる部屋や入院できる部屋があり、薬局、検査室、レントゲンなど一通り揃っています。

 

・どんな患者が多いのか
酸素を吸っていたり、足が悪く電動車椅子の方は飛行機での移動が難しいので、旅行の手段として船を選ぶことが多いようです。従って、普段からいろいろな薬を飲まれている方や酸素を吸わなければいけない方などが体調を崩した際の医療へのニーズは高くなることが多いです。

その他、突発的に起こる心臓や脳の病気や、転倒したりして怪我をした際の処置、インフルエンザやノロウイルスなど、船という閉鎖的な環境で感染症をまんえいさせないための感染対策などが大切になり、それらを中心に業務をしています。

我々メディカルスタッフを含めて4-8ヶ月ほどクルーメンバーは船に乗りっぱなしなので、彼らの健康管理や予防接種などもシップナースの役割となります。

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・なぜ船に乗ったのか
国際医療活動しようとずっと目指していましたが、思うように人道支援家への道を開けずにいました。
国際船という多国籍のメンバーと働く英語環境、閉鎖的な空間での限られた資源。これらの経験は、人道支援という過酷な状況で活動する上で個人スキルにいい影響を与えてくれると確信したためシップナースとしての活動を選びました。

航海歴

・2019年9月~12月 Eurodam号

アメリカ(シアトル、アラスカ、サンディエゴ、ハワイ他)、カナダ(バンクーバー他)、メキシコ(コボサンル-カス、ポートバラルタ他)

 

・2020年1月 Sea Princess号

オーストラリア(ブリスベン、シドニー他)、ニュージーランド(オークランド他)、パプアニューギニア

 

・2020年2月 Diamond Princess号 

横浜大黒ふ頭 新型コロナ船内医療対応

Ship Nurse 航海記

・シップナースの活動についての記事

船上看護師の回想 ~航海日記をなぞる~|TaichiroSato_note

 

・代表記事はコチラ

救急ダイアル911。~16年で1番忙しい日~

船にはメディカルが必要か?~メディカルとして船に乗る意味~

暑い、熱い、パプアニューギニア


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